日本で最も古いコカコーラの自動販売機は、1962年に三菱重工とアメリカのベンド社(Vn)による2機種が登場しました。
ベンダーV-63、半自動タイプと&qu;V-144全自動タイプが、東京コカコーラに納入されたのです。自販機の歴史の中での、最初の1台というわけです。
ちなみにベンド社の開発ということで、アメリカ英語では自販機はベンダーマシンと呼ばれています。
日本ではこの1962年に880台の自動販売機が各地に設置され、これが清涼飲料用自販機導入の最初となりました。自販機の夜明け、と言っていいでしょう。
ここから、今日の日本における本格的なベンダー市場開拓の道が開けていったのです。まさに、歴史的な1歩でした。
この当時の自販機の設置は、レンタル方式で始められ、ました。販売店はレギュラールートで仕入れた商品を借り主が自ら補充、月極のレンタル料を支払っていたのです。
以後フルサービスによる販売方式も提供されていくこととなります。
もちろんと言ってはなんですが、この時期に販売されていたコカコーラは、瓶タイプのものでした。なので自動販売機でも瓶のコーラが販売されていたのです。
今のペットボトルタイプと形は同じですが、ガラスの瓶に入ったコーラです。
重量もあったので、下に落ちてくる時に大きな音がして、割れるのではないかと不安に思った人も少なくありませんでした。
ただ瓶であったことで、エコな使い方もできたのです。洗浄の後に、リサイクルで新しく中身を詰めてまた販売されたのですね。
歴史の中の、エコという少知識でした。
しかしその後、軽量で持ち運びやすい缶タイプのコカコーラの販売が始まり、自動販売機でも缶タイプのコカコーラの販売が始まります。これが1970年のことです。
同時に、カップにコーラを注いで出すというカップ自動販売機も、登場しました。今の販売機に、近づいてきたというわけです。
この時点でのコカコーラの缶の容量は、250mタイプだったことも付け加えておきましょう。今の350m缶に比べると、ほっそりした形状でした。
この時の自販機は三洋自動販売機社製のもので、非炭酸系の飲料の販売にも大きく貢献しました。これによって、コカコーラの自販機は一気に、市場に広がったのです。
自動販売機自体が、急速に広がっていったとも言えます。
この後自販機はどんどんと多様化して、ホット&コールドコンビネーション機の開発に、キャッシュレスでの決済など現代に向かって大きく変化していったのです。
災害などの問題に備えて、2003年には災害支援型自動販売機が登場しました。災害時には無料で飲み物を提供してくれるという、援助型の自販機です。
また環境問題への配慮として、2005年にはノンフロン自販機も登場しました。温暖化に対しての一歩ということです。全国に数え切れないほどの数のある自販機です。
全部の自販機がノンフロンになれば、大きく環境に貢献ができるというものです。
キャッシュレスなどの、利用者への便宜を図った機械だけでなく、環境に配慮した機械の登場はこの先の未来への貢献にもなるでしょう。
こうして自販機が変改している間にも、自販機内部のコーラも、瓶から缶、その後ペットボトルと形状変化していったものです。
一見特に変化の無いように見える自販機ですが、中も外もこうして60年の間に大きく変化していったのです。
そして時代はエコへと移り変わります。少しでも電気の節約を、環境への関心をと時代は変化します。また自販機オーナーも電気代などに神経を使い始めるのです。
>2010年ソーラー型自販機を始め自販機の電気代が大きく減少の傾向へ
>2010年に、コカコーラの自動販売機に革命が起こります。折しも世界中がエコの観点から、また未来の地球への関心からエネルギーの見直しを開始した時期でした。
コカコーラ社では2010年に、ソーラーシステム搭載の自動販売機の設置に踏み切りました。太陽光の力を借りて発電、蓄電するというのがソーラーシステムです。
自販機自体にこのソーラーシステムを搭載し、電気を蓄電して夜間照明の消費電力量ゼロを実現したのです。
夜間の自販機は、冷却や保温に加えて照明にも電力を使いますから、このソーラー型は大きく電気消費を減少させました。
夜道を照らす自販機の灯りは防犯にも役立つものですが、消費電力も馬鹿になりません。その問題に、解決策を提供したわけです。
実際自販機オーナーも、電気代の減少にホッとした人も少なくありません。しかしここで止まらないのが、自動販売機関係の開発者たちです。
2013年にはピークシフト自販機が登場しました。特に冷たい飲み物を提供する自販機の場合、夏場というのは最も消費電力が大きいのは当然のことです。
その消費電力の最も大きい夏場の電力消費のピーク時間帯を含めた最長16時間もの間、もし冷却用の電力を完全に停止したら普通は冷たい飲み物どころではありません。
しかしこのピークシフト自販機なら、それでも24時間もの間いつでも冷たい飲み物を提供することが可能なのです。
もちろん冬場でもその性能を発揮し、最長14時間停止してなお24時間適温の飲み物を提供することが出来るのです。
大きく電力削減に役立つタイプの自販機の登場です。もちろん電力削減だけでなく、災害時の利用にも大きく貢献してくれるのが魅力です。
特に地震など自然災害の多い日本の場合、電力消費だけでなく、電気が止まった場合のことも普段から考えておく必要があります。
このピークシフトタイプの自販機なら、災害などで電気が止まっても一定時間の稼働が可能ですから、節電だけでなく非常時の飲み物の提供も可能だということです。
こうした自販機の登場によって、2013年辺りからコカコーラだけでなく多くの飲料関係の会社の自販機は、一挙にエコに向かって走り出しました。
電気代の節約はもちろん、電気の消費量を抑えることによって、この先の未来の地球を守ろうとする姿勢が、自販機業界にも定着していったのです。
新たな飲料業界と自販機業界の、歴史の始まりです。
>2022年自動販売機の現在の電気代はおおよそ3000円程度
>地球についてのエコはもちろんですが、しかし現在の自販機の電気代というもの、これは自販機オーナーになろうと考えている人には、最も気にかかる問題ですね。
エコに対する観点からも、実際の収入の問題からも、見逃してはおけない大問題です。
自販機自体の設置は無料、リース代も無しというのが現在では一般的になってきています。しかし電気代だけはどうしようももありません。
自販機オーナーが自分で支払うことになります。
自販機にかかる電気代というもの、条件で結構変化します。外に置かれているものだと、夏は冷却に電気代を多く食います。
特に直射日光に当たる場所だと、電気代も跳ね上がってしまいます。また冬の保温にも、大きく電気代を支払う必要が出てきます。
日陰に設置なら夏場はいいけど、冬だと気温が下がって保温に電気代がかかるということになります。日当たり設置だと、夏場が大変なことになります。
二律背反になやんでしまうことにもなりますね。外部に置く場合、設置場所には工夫が必須になってきます。
室内で、直射日光も当たらず直接冷気にもさらされない場合、もちろん電気代も低くなります。
これは当然のことですが、会社などでない限り個人での室内設置というのはいささか難しいものです。ここが自販機設置の最も大きな問題となるでしょう。
また自販機のサイズと言いう問題もあります。大きさによっても、消費電力には差が出てきますね。
多種類の飲料を同時摂津出来れば、その分売上も期待できますが、電気代は少々多めにかかることになります。差引勘定は、しておく必要がありますね。
実際今の自販機の場合、消費電力を抑えしかも昼間にソーラーで蓄電などの機械もあるので。一昔前よりは電気消費量も激減しています。
なので電気代についても、かなり減って来たと言っていいでしょう。平均値としては、ひと月3000円前後と見て間違いありません。
ただ夏場は電気代が冬よりもかかる、というのは仕方のないことです。冬の電気代が2000円程度だったとしても、置き場によっては夏は3000円越してくることもあります。
そのあたりを何とかと思う場合には、設置場所などをよく考えておく必要が出てくるのは仕方のないことです。十分に考慮してください。
つまり、オーナーとして自販機設置する前に、電気代のことも考慮に入れておかないと、損が出る可能性もあるということです。
まあ今の電気代ならば、1日で20本程度売れれば何とか採算も取れる計算になっています。
では以前だったらどの程度の電気代がかかったのでしょう。つまり。エコを観点に入れていなかった時代の、自販機での電気代はどの程度だったか診てみましょう。
これも平均値になりますが、1万円程度月額でかかったという記録があります。今の電気代の3倍以上ということです。
つまり、今のオーナーの場合かなり利益を出すのに一昔前より楽になった、と考えていいでしょう。
注意すべきは、設置前にどういったタイプの自販機を設置するのか、またそれによる電気消費量がどの程度なのか、確認を怠らないことです。
そして現在設置されている場合、古いタイプの自販機は非常に電力消費が激しいということも忘れないでください。
あまりに消費電力が大きく、また電気代がかかるような場合、飲料会社に自販機の交換を相談してみることもおすすめしたいです。
>自販機の歴史、コカコーラに始まってコカコーラが牽引したと見て間違いありません。
本当にコーラの販売されたあたりでは、炭酸飲料といえばコーラとあとサイダー程度でした。
さっぱりしたサイダーに比べて甘みも強く、少し癖のある味のコーラはあっという間に日本に浸透していきました。
しかしもし自販機の登場がなかったら、ここまで清涼飲料水は世間に受け入れられたでしょうか。店売りだけだったら、ここまで多くの人に愛されたでしょうか。
自販機という、ちょっと思いついた時にすぐに飲み物を手に入れることのできる機械、これがあったからこそ日本でのコーラを始め清涼飲料水の普及が早かったとも言えます。
自販機と清涼飲料水の関係は、切っても切れないものです。駅に、道に、お店に脇に、誰かの家の前にと多くの自販機が今存在します。
現在は昔よりもずっと電気消費量も少なく、ノンフロンで安全、災害時には飲料を提供してくれる、そんな素敵な自販機が日本には多く存在しています。
便利で安全、何時も適温の飲料を提供してくれるのが自販機です。
正直、コーラ発祥の地のアメリカでは、パブリックスペースには自販機の姿はありません。盗難が多発するので、設置ができないのです。
安全な日本に住んでいるお陰で、自販機の恩恵を多く受けることが出来るというのも、素晴らしいことですね。
そして何よりも、自販機の歴史を作ってきてくれた開発者販売者に感謝の念を送りたいところです。
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