自動販売機の設置については、全国清涼飲料連合会が「自主ガイドライン」を設定しており利用者に安心してもらうために管理者(契約者)はそれらを守る必要があります。
簡単に説明しますと、環境配慮のために省エネしようになっているか、安全性、リサイクルボックスの設置、犯罪撲滅のための工夫などがあげられます。基本的にはそこまで難しいことはないのでハードルは低いと考えられています。
ほかにも特別なケースとして文化遺産や自然公園などが近くにあるとさらに基準が増えます。
・自動販売機による広告は控える。
・風景をこわさない事。
・原色はさけて景観と合わせること
以外もありますが、基本的には上記を注意していれば基準をクリアしていくと思われます。
どれも基本的なことがほとんどで特別難しいこともないので先ほどにも記載しましたが、ハードルはそこまで高くないといえるでしょう。
自動販売機での利益の出し方
〇自動販売の利益の出し方には主に「フルオペレーション型」と「セミオペレーション型」と2種類あります。
・フルオペレーション型とは自身が所有している土地をメーカーに貸すだけなので自動販売機の所有にかかる費用は電気代だけになります。(相場3000円~5000円)
収入は売り上げの10%~30%といわれています。
例えば、1か月で160円の飲み物が100本売れたとすると、16000円の利益になりますので、そこから約20%(平均)の3200円が収入となります。
残りは自動販売機のメーカーの利益となります。
20%の収入のうちから電気代を支払う必要があるので大体1か月で100本売ることができたら赤字は避けられる計算になります。
・セミオペレーション型は自身で自動販売機買い取る方法です。
フルオペレーション型は初期費用が必要ありませんが(土地所有している場合)こちらは自動販売機の購入から設置、管理まで初期費用として掛かります。
自動販売機の価格は新品で約70万円(60万円~80万円)で中古品で約22万円(15万円~30万円)が相場になります。
加えて維持費として電気代や商品の仕入れ代、管理にかかる時間、人件費を負担する必要があります。
ですが自動販売機の利益すべてが土地所有者のものになりますので収入の面だけでいうとフルオペレーション型よりも高いといえます。
自身で管理すること時間に余裕のある人には向いているかもしれません。
そんな自動販売機ですが新型コロナウイルスの影響もしばしば受けておりメーカーの売
上が減少し、設置基準が高くなっているのも現状です。
新型コロナウイルスで影響
自動販売機でも新型コロナウイルスの影響はありました。
行動の自粛や会社でもテレワーク導入などによる人の野外への出入りが少なくなったことが要因としてあります。
原則として自動販売機の設置場所は、人通りが多いところや学校、コンビニが近くにないところなど条件が様々です。もちろんオフィス仕事が多い会社になると会社内に自動販売機を設置してあるところは少なくありません。
そんな中で新型コロナウイルスの流行があり、当然人の行動が自粛となると自動販売機を多く設置しているところへの移動も少なくなることから売上が流行前と今とで大きな差が生まれているわけです。
コカ・コーラや伊藤園などのメーカーの売上や株価も下がっていることから業績が減少していることもわかります。
伊藤園など自動販売機の数減少や新型コロナウイルス流行対策として予防措置をとっているメーカーも少なくありません。
逆にコカ・コーラは数を多くすることで売り上げ促進にとさらに意気込みを見せています。会社によって様々ですね。
自動販売機の設置のしやすい条件
・近くにスーパーやコンビニがないところ
基本的に自動販売機を使うケースとしては急に喉が渇いたときがほとんどで状況と
して考えられます。
そこでスーパーはとにかく(購入して飲むまでに時間がかかるため)コンビニがあると立ちよるケースが多いためないところの方が設置しやすい上に売上本数も多いと考えられています。
・工場や会社近くもおすすめ
特に屋外での作業や体力が必要となる現場仕事(建設業や製造業など)の会社内や近く設置しやすいでしょう
先ほどと理由は変わりませんがやはり手軽に飲み物を自然とほしいと思う場所の方が設置しやすいと考えられます。
・毎月約250本以上の販売見込みがあること
やはり自動販売機も売り上げが関係してくる仕事の一環なので欠かせない条件にはなってくると思います。
最初の方にも記載していた通り、どちらの利益形態を選択しようが売り上げが見込めないと契約者本人もメーカーにもメリットが少ないといえます。ランニングコストがどうしてもかかってくる業態でもあるのでその面では少し壁があるみたいです。
・通行人の多いところは設置しやすい。
これは説明するまでもなくなんとなくイメージはつきやすいと思います。
仮に人通りの少ない山道に設置できたとしても通行人が少ないようだと購入率も低くなってしまいます。この条件は最初の段階で設置するときの視野に入れておく必要があります。
・室外よりも施設やオフィス等は定期購入者が多い
先ほどのお伝えしましたが、大手の企業にかかわらずオフィス関係の会社には自然と人が集まります。(集客に困らない)
あくまで一つの例ですが成人男性で一日にコーヒーを飲むとアンケートに回答した割合は全体の約70%にもあります。その中の25%ほどが缶コーヒーを飲むと結果が出た証拠もあるくらいです。
新型コロナウイルスの影響もあるとは思いますが、いまだに安定的に本数をだせる場所としては十分な場所と考えられます。
自動販売機の設置しにくいところは
・国道沿いでは人通りが著しく少ない
確かに人通りがあることには間違いはありません。
しかし重要なこととして出歩く人数が少ないという点が問題です。
どうしても車などに乗っていることがほぼ100%といっても過言ではないでしょう。そんなところに設置したところでわざわざ車を止め、降りて購入する人はほとんどいないでしょう。
・設置先が突き当りや行き止まりの道
自動販売機の良さとして移動中、喉が渇いたとき簡単にその欲求を満たしてくれことが良さだと思います。そんな中わざわざ行き止まりの道に行って購入する人は少ないでしょう。それにそもそも人の集客自体がないものだと思います。
あくまで人通りのあるところで自然と目に入る位置に設置してあるからこそ魅力があるものだと思います。
設置しにくいところの条件の中心にはやはり人の集客の問題があります。
いくら設置できたとしても人が通らなければ購入するケースは少ないでしょう。また
設置しやすいところの欄にもあったとおり、コンビニやスーパーがあっては購入率
下がることでしょう。
設置するにしても場所や通行する客層などを調べることから始めなければ費用以上の
収益が見込めないことも事実です。
過去に自動販売機を設置したが、売上本数で撤去された経緯がある。
事実として撤去されるケースは稀ではありますが、事実としてはあります。
契約者側としても毎月電気代などの費用やメーカー様の現場維持にしてもかならず費用かかわってくることなどで著しく低い場合は撤去されるでしょう。
ですが最初の方に利益の出し方で説明した通りセミオペレーション型では毎月の電気代だけでも最低売り上げることができればほとんどの確率で撤去されることはないでしょう。
そのためにも契約前の段階で設置場所は下調べが必要です。
自動販売機の現在
普段生活している中で自動販売機を見かけないことはないくらい普及しているものですが、冒頭にもあったとおり新型コロナウイルスの影響もありました。
サントリーや伊藤園は実際に自動販売機を撤去したりと減少傾向にあります。
ですが今では直接人と接することなく商品を購入することができる自動販売機にも新たなビジネスがあることも確かになります。
現在では飲み物いがいでもパンや冷凍食品、弁当などさまざまな商品が自動販売機として販売されており、その数も年々増加傾向にあります。
そういった意味ではまだまだ自動販売機にはビジネスチャンスがあるという見方もできるというわけなのです。
飲料だけに限るとコカ・コーラはさらに台数を増やして売り上げ促進を図るという経営方針を固めています。サントリーや伊藤園が数量を減らしている中で経営問題もあったかもしれませんが、新型コロナウイルスの流行が減少していくと以前と変わることはなくなっていく可能性もあるのでまだまだ終わったと決めつけるのは早いと感じます。
また海外での自動販売機のとらえ方が変われば社会変化が起きる可能性もあります。
海外に比べて日本は治安が良い方であると思います。海外では監視のないお金を道端に置いておいていいのかと疑問もあるので普及は難しいと考えられています。
日本では普及している自動販売機の設置場所をみて「なぜここに置いているのか」を町歩きながら考えるのも面白いかもしれません。
まとめ
自動販売機の設置のハードルは低くあり、契約者によって方法はさまざまです。
簡単に設置できるところもありますが、設置に向いていないところがあることもじじつとしてあるので、もし設置を試みるなら以下は必ず調べることが大切です。
・人通りはあるのか
・近くにコンビニやスーパーはあるのか
・どこのメーカーと契約するのか(例コカ・コーラ、サントリー、伊藤園など)
・客層はどこにするのか
自動販売機にもかかってくる費用があります。契約によって費用が大きくなったり少なくなったりするとは思いますが、利益を出すことを考えると契約する前の下準備、偵察が大事になってくると思います。
新型コロナウイルスの影響で自動販売機の設置のハードルが上がったり、少なくなっていることは事実としてありますが、コカ・コーラなど事業拡大を宣言している会社もあるので情勢に合わせた対応も必要になってくるかもしれません。